ホーム 目の病気について 病院案内 リンク 質問受付 荻窪の遺跡
 

猫の病気2 FUSの話

FUSという病気をご存じです? これは猫泌尿器症候群(Feline Urolgic Syndromu)と いって、排尿障害、血尿を特徴とする病気のことです。今回はこのFUSについて簡単に お話ししましょう。  


■どういう病気なの?                                      
この病気は名前のとおり、猫の泌尿器(特に下部尿路:膀胱や尿道)を侵すものです。膀 胱や尿道に尿結石(砂粒状のもの)が出来てしまい、膀胱炎や尿道炎を起こしてきます。雄 の場合は、雌に比べて尿道が細く長いために、発生した砂粒が詰まりやすく、完全閉塞を起 こすと、排尿障害から尿毒症へと移行してしまう怖い病気です。


■どうしてなるの?                                     
FUSの原因は、現在完全に解明されているわけではありませんが、多くの研究から次の 事柄が関連していることがわかってきています。

1.食事と飲水
2.尿量と排尿回数
3.感染病原体(細菌、ウィルスetc)
4.物理的影響(肥満、外傷、早期の去勢etc)
5.ストレス

以上のうち1と2がFUSの主因だといわれています。 ではなぜ尿の中に砂(石)が出来てしまうのでしょうか?  
猫の尿石のほとんどが(全体の82〜97%)がストロバイト結晶(リン酸アンモマグネシウム) と呼ばれるものです。  
この結晶が出来るには、まずその成分となるMg(マグネシウム)が必要であり、その他、 尿の濃度、pH(酸性度)、結晶成分の尿中停留時間などが関与してきます。  

ではMgを取らなければ・・・・・。しかし、Mgは、人同様猫にも不可欠のものですから、全 く接種させないわけには行きません。摂取させなければさせないで、色々な障害が出てきま す。 ですから必要量だけを与えるようにすればいいわけです。  

一般にキャットフード(ドライフード)の中には、このMgが必要量の何倍も入っているもの があります。これは原料にすでに入ってしまっているということと、高Mgのフードの方が一般 的に指向性がいいといわれていることにも原因があります。  
あるデーターによるとドライフードのみを与えている猫では、その他の食事を与えている猫 に比べて6〜7倍も高い割合でFUSになると示されています。また缶詰に比べて、ドライフー ドは、カロリーが低いことが多く、そのため必要なカロリー摂取のためより多くのフードを食べ、その結果より多くのMgを摂取してしまうことになるのです。  

その他の条件として、尿の性状ですが、猫は本来乾燥地帯の動物で渇きには結構強く、飲推 量も少ないのが普通です。これが災となって尿量、尿の回数が少なく濃い尿を長時間膀胱の中 に貯留させストロバイトの結晶化を促しFUS誘引してしまいます。 (注:現在のドライフードは、随分とFUSのことを考えて作られるようになってきました。)


■どういう症状になるの?                                
FUSも他の病気同様、早期発見、早期治療が原則です。治療が遅れればそれだけ治りも悪 くなりますし、慢性化もします。また腎臓への影響の程度によっては命にも関わりますから注 意が必要です。では飼い主さんは、どんなことに気をつければいいのでしょう?

1.尿が赤い。
2.トイレにいっても、少量のおしっこがポタポタ出るだけ。
3.オチンチンの先をペロペロよく舐める。
4.排尿姿勢を長くとっている。(便秘と間違える)

こんなことが見られたら危険信号です。すぐに動物病院で診てもらいましょう。  


■予防するには?
まずは、食事です。Mgを適度に制限し、バランスよく栄養素の含まれた食事であれば、缶詰、 ドライフードは問わずに与えて結構です。それといつでも新鮮な水が飲めるようにしておいてください。  
現在では、色々な処方食や予防食が出回っています。獣医さんや動物に詳しい方などに相談 して、お宅の猫ちゃんに合った最もよい食事を与えてあげましょう。  

それと一番大切なものは飼い主さんの愛情です。猫ちゃんの食欲、元気、排便、排尿の様子 を日頃からよく観察し、家族の一員として接してあげることがFUSに限らず、他の病気からも愛猫を守る最大の武器なのです。


 
Copyright (c)1996-2007. Masunaga Animal Hospital all right reserved