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猫の病気1 FVRの話・3種混合ワクチンの話

猫の病気1 FVRの話  
FVR(猫伝染性鼻気管炎Feline Viral Rhinotracheitis)とは、ヘルペスウィルスが原因 となって引き起こされる猫の鼻炎と気管炎のことです。野良猫が、鼻水と涙でくしゃくしゃな 顔ををしているのをご覧になったことがあると思いますが、いわゆる「猫の鼻風と言われてい る病気です。                                    
ではこの病気についてもう少し詳しくお話ししましょう。  


■FVRてどんな病気?                                      
FVRの感染初期は、神経質な猫や子猫の場合食欲不振が見られることがありますが、一般 的には軽い発熱がある程度でこれといった症状はありません。病気の活動期に入ってくると次 のような諸症状が見られるようになります。
                      
クシャミ:
クシャミを連発し発咳きもみられます。興奮時や冷気にさらされたときにひどくなり一日中クシャミをし続けることもあります。                                           
鼻水:
初めはサラサラした漿液性の鼻水ですが、二次感染を起こすと膿性のドロドロしたものに変わり鼻を詰まらせます。クシャミをするときに大量の鼻水を飛ばすようになります。 (2次感染は普通に起こります。)                     

結膜炎:
水様性の流涙に始まり、2次感染を起こすとともに膿性になります。それとともに結膜浮腫を起こし瞼の裏側がハレあがり目が開きにくくなります。ひどい場合には角膜 角膜潰瘍から穿孔を起こし失明する事もあります。             

この病気は、これだけで死亡することはありませんが、猫という動物、鼻が詰まってしまう と消化器官に全く問題がなくても食事をしなくなってしまいます。目で見て食事だと思って近 くに来て最終判断は臭いでおこないますから、鼻が詰まっていると間違いなく食事であるとい う最終判断が出来ないからです。ですから鼻が完全に詰まってしまうと瞬く間に栄養失調になっ てしまいます。このことは特に成長期の子猫にとっては致命的です。また鼻水や涙によって脱 水が助長されされることによっても死亡することがあります。また呼吸器への2次感染によっ て肺炎を併発することもあります。                            
猫は、基本的に呼吸は鼻によっておこなっています。ですから鼻が完全に詰まったときにお こなう口からの呼吸があまりうまくありません。開口呼吸によって吸い込んだ空気の内の何割 かが気管ではなくて食道に入ってしまいます。鼻が詰まってただでさえ食事が取りにくくなっ ているところに、胃に空気がたまったしまいますます食事をとらなくなってしまいます。    

このように、ひどくなるとどんどん悪循環に陥ってしまいますから、ただの鼻風邪だと思っ ていると大変なことになりますから注意が必要です。


■どこでうつってくるの?                                     
FVRの原因ウィルスは、ヘルペスウィルスに属するごく一般的なウィルスです。したがって どこにでも感染源はあると思ってください。ただ一番の感染源は、病気にかかって、鼻水や目ヤニを出している猫達です。そしてこのウィルスは、空気感染しますから特に接触がなくても、 近くでクシャミをされただけでうつります。ですから外に遊びに行っている猫ちゃんはいつう つされてもおかしくないと思っていてください。それともう一つ厄介なことは、一度FVRに かかって治ったとしても、その猫はそれから2年間は、ウィルスを保持し感染源になりうるこ とです。見た目は健康でも感染源になっている猫がたくさんいるということです。


■もしかかってしまったら?                                
クシュミを連発したり、涙や目ヤニが出ていたら外へ出すことはやめてください。そして食 欲があるかどうか。元気があるかどうか。熱っぽくないかどうかを観察してください。何か少 しでもいつもと違うことがあるようでしたらすぐに動物病院での診察を受けて下さい。すぐに 診察に行けない場合には、とにかく暖かくして、鼻が詰まっているようならそっと拭いてあげ てください。食欲がないようなら、食事を少し温めて匂いが強く出るようにしてあげてくださ い。少しでも食事の匂いがわかれば食べてくれることがあります。              

とにかく体力の消耗を防いであげることです。2次感染を起こす前に治療を開始すれば比較 的早く完治させることが出来ます。  


■予防法は?
予防接種用のワクチンがありますので、それを1年に1回接種してください。予防接種をし ておくことでかなり高率に感染予防が出来ます。


予防接種を受けましょう。
猫に接種するワクチンは、我が国でもいくつかが発売になっていますが、概ね以下の3種類 病気に対するワクチンが混合されている3種混合ワクチンが主流です。          

3種混合ワクチン(FVR-CP)の3種とは?

FVR・・猫伝染性鼻気管炎                               
C・・・猫カリシウィルス感染症                            
P・・・猫汎白血球減少症(猫パルボ)                       

この3種類の混合ワクチンです。 


■ワクチン接種のスケジュールは以下の通りです。
生後2ヶ月以上の猫で、過去に1度でもワクチン接種の経験がある場合には1年に1回接種し ていきます。過去に1度も接種の経験がない場合には、初回接種1ヶ月後にもう1度接種をお こない、それ以降1年に1度の接種になります。                      
これ以外に初乳を飲んでいない子猫や、現在発病中の猫は別プログラムになりますので動物 病院で相談してください。                                
ここで注意していただきたいのは、ワクチンを打ったからといって絶対にその病気にかから ないわけではないということです。ヘルペスウィルスやパルボウィルスは、非常に感染力の強 いウィルスです。ワクチンを接種してあってもより強いウィルスが大量に感染すれば病気を発 症することがあります。それでもワクチン未接種の猫が重篤な症状を呈したり死亡するのに比 べてはるかに軽い症状で済みます。このようなワクチンの働きを発症防御効果といいます。こ れはワクチン接種してあることによって、速やかに抗体が産生され、重篤な症状になるほどウィルスが体内で増殖できないからです。またこのような効果は、ある程度の血中抗体価を維持し ていなければ威力は半減してしまいます。ですから毎年の追加接種が必要になるのです。3年 前に接種したから大丈夫ということはないのです。                     

ワクチン接種時の注意として、シャンプーの予定がある場合には、シャンプーしてからワク チンを接種してください。
                                
ワクチン接種後は1日程度安静にしておいてください。                  

消化管内寄生虫(回虫や鞭虫など)が寄生していると、ワクチンの効果が弱まることがあり ますので、ワクチン接種に動物病院に行くときは、検便のために便も持っていきましょう。


 
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