ホーム 目の病気について 病院案内 リンク 質問受付 荻窪の遺跡
 

ストレス 過剰グルーミング(心因性脱毛)

猫は、強いストレスを感じる環境におかれるとそのストレスから逃れるために独特の行 動をとります。その典型的な例が過剰グルーミングです。


『猫がストレスを感じるとき』

猫がストレスを感じるのはどのようなときでしょうか?これには決まった物があるわけではありません。ある猫にとってはストレスになるけれども他の猫には何でもないといっ たことがほとんどです。そのなかで一番ポピュラーなのが人と猫両方の家族構成の変化で す。人側では赤ちゃんが産まれたとか、一番かわいがってくれていたお子さんが大学で下 宿生活を始めるとか、また猫側では、新しい子猫がやってきたとか一番仲の良かった猫が いなくなってしまったとかです。変わったところでは、小さなぬいぐるみをお気に入りの 椅子の上に置いただけで強烈なストレスを感じてしまった猫を診たことがあります。この 猫は、ぬいぐるみが置かれてもその椅子の上でいつもと同じように寝ていたりしたもので いすら飼い主の方も気が付かなくて原因を特定するのに半年ほどかかってしまいました。 ぬいぐるみと言っても猫の半分の大きさもない小さい物なのですがね。


『猫がストレスを感じたとき』

猫がなんらかの原因でストレスを感じるとそれを発散させようとあることをします。そ れはグルーミング(毛づくろい)です。何でもない猫でも身体よく舐めてグルーミングは しますが、ストレスを感じている猫のそれは異常です。毛が無くなるまでやっています。 その時のグルーミングは舐めると言うよりは、毛を引きちぎっている感じです。ただこの 過剰グルーミングは飼い主の前ではやらないことが多いようです。どこか見えないところ や夜間にやってしまって、気が付いた時には毛が薄くなっていることが多いようです。


『皮膚病とはどこが違うの?』

過剰グルーミングでの脱毛は一般の皮膚病とは区別しています。簡単な見分け方は次の 通りです。

1.原則として皮膚に病変(湿疹や丘疹)がない。時にひどい場合に自咬症気味に皮膚を傷つけていることもあります。
2.ノミなどの外部寄生虫がいない。                       
3.身体の舐めゆすいところだけ脱毛している。たとえば下腹部とか腰の周り。けっして背中とか胸などの舐めにくい所は脱毛しません。
4.残っている毛の先端を虫眼鏡(出来れば顕微鏡)でみると引きちぎっているので毛羽立っています。

以上が簡単な見分け方ですが、一番の見分け方は、ストレッサー(ストレスの原因)が有 るか無いかです。


『ストレス性(心因性)脱毛に成ったらどうするの?』           

一言、原因の除去です。先程のぬいぐるみが原意の場合は、ぬいぐるみをどかしたその 日から過剰グルーミングは止まりました。
ただ簡単に原因除去できない場合がほとんどで す。もらってきてしまった子猫を返すと言ったってそう簡単にはいかないし、大学を辞め て帰ってこいとは息子さんにはいえませんよね。その場合には変化した環境に慣れてもら  うしかないのですが、できるだけ元の環境に近づけることで慣れやすくしてあげて下さい。 新しい猫がきたなら、前からいた猫をの方を何でも必ず先にしてあげて下さい。餌をあげ るのも、なでてあげるのも、ブラッシングするのも。息子さんがいなくなったのなら、息子さんがしていたように誰かがかわりにかわいがってあげて下さい。そうすることによっ て変わってしまった環境に慣れやすくなりますから。                  

過剰グルーミングは、猫が「何とかしてくれー」の悲鳴です。ほっとくと下痢や嘔吐の 消化器症状が出てきたり、原因不明の食欲不振から急激な体重減少を起こしてきます。そ うなるまえに感じてあげて下さい。猫の気持ちを。


 
Copyright (c)1996-2007. Masunaga Animal Hospital all right reserved